9月24日はジム・ヘンソンの誕生日。

フラグルロックの中でマペットの生みの親ジム・ヘンソン氏自身が演じているキャラクターは2人。
ひとりは偉大なジョン(Convincing John)、もうひとりは音楽士カンタス(Cantus the Minstrel)です。

偉大なジョンは派手な衣装を身にまとったsillyなキャラクターですが、カンタスはミステリアスで哲学的。
どちらもジム・ヘンソン氏を表したキャラクターだと言われていますが、カンタスはジム・ヘンソンさんとずっと一緒に仕事していた脚本家のジュリー・ジュールさん(Jerry Juhl)が“Jim was Cantus and Cantus was Jim.” 「ジムはカンタスだ。カンタスはジムだ」とインタビューに答えていることからも、特別なキャラクターに違いありません。

偉大なジョンの初登場の回は以前やりましたので、今回はこちらのカンタスの初登場の回をやります。


第1シーズン18話 『The Minstrels

タイトルにもなっている minstrel(ミンストレル)とは諸国を遍歴して詩や歌を吟じた吟遊詩人のこと。

 レッド“ Hi.This friend of mine is having a problem.She can’t find to her song.Isn’t that silly? Got any advice? ”
 カンタス “She must look inside. ”
 レッド “Inside what? ”
 カンタス “Inside the outside.And she must listen. ”
 レッド “To what? ”
 カンタス “To her song. ”
 レッド “But…Who is this guy?! ”
 レッド「ハイ。私の友達が困ってるの。自分の歌が見つけられないんだって。おかしいでしょ? なにかアドバイスない?」
 カンタス「内側を見るのだ」
 レッド「何の内側?」
 カンタス「外側の内側。そして聞くのだ」
 レッド「何を聞くの?」
 カンタス「自分の歌を」
 レッド「なっ…なんなのこの人?!」

あはははは(ノ≧∀≦)ノ


では、18話 『The Minstrels』(コンプリートDVDシーズン1の3枚目)のリスニングその2
前回は博士のシーンと冒険マットのシーンをやったので、今回はフラグルのシーンです。
この回は英文的なものより、カンタスの受け答えの妙にあるので、それを中心に書いてみます。


公式動画からカンタス初登場のシーン♪
動画部分がちょうどフラグルシーンの冒頭部です。

『"The Minstrels" 』


ウェンブリーもゴーボーもモーキーもパイプの音に起き出して不思議がっているのに、レッドひとりだけプールに飛び込んでるのがおかしいです(ノ∇≦*)

 レッド “ I’m gonna be first today…I did it! I was the first one in the pool today!... Hey! What’s everybody doing so early? ”
 「今日最初は・・・、やった! 今日最初にプールに飛び込んだのは私よ! ねえ、みんな、こんな朝早くになにやってんの?」

動画部分は“ Who are you? ”と聞かれて「私はカンタス。我々は音楽士だ」 と言ったところで終わっていますが、その後こういう説明が続きます。

“ We wander this boundless rock of ours, finding fraggles in distant caves. ”
 「我々は遠い洞窟にいるフラグルを探しながらこの果てしないロックを旅している」
 wander…歩き回る、さまよう、放浪する
 boundless…果てしない
 distant…遠い
ここ、wanderという単語を知らなくて wonderだと思ったんですが、よーく注意して聞くとwanderなんですね。
んー、こういう似たような発音の単語って難しいなあ。


この後、メドレーの一番手に名乗り出たレッドがカンタスに「ルールは?」と尋ねます。

 カンタス“ There are no rules and those are the rules. ”
  「ルールはない。それがルールだ」

カンタスはゆったり喋るので聞き取りやすいし、英文的にも簡単。でも言っていることはミステリアスなの(ノ∇≦*)
彼の台詞は無理に訳さないほうが伝わるような気がするので、そのまま書きます。

 レッド “ I know lot of songs! You name it. I’ll sing it. ”
 カンタス“ No,no,no.You must sing your song. ”
 レッド“ My song? No problem.How does it go? ”
 カンタス “ If you don’t know,I can’t tell you. ”

 You name it...「挙げてみて」「言ってみて」

レッドが(何よその答え)みたいな顔してます(ノ∇≦*) 


 カンタス “ My pipe is a magic pipe.A mysterious and invisible…a mysterious and invisible... ”
 レッド “ A mysterious and invisible what? ”
 カンタス “ I don’t know.It was so mysterious and invisible. ”

はいはい(笑


 カンタス “ But, you’ve heard enough.Now it’s time for you to listen. ”

いやー、これなんかそのまんま訳したら「しかしあなたは充分聞いた、今は聞く時だ」になっちゃう(笑
もう充分訊いたから今度は聴けってことだけど、この listen がカンタスを代表するキーワード。なんだかいつもlistenと言ってる気がするほど(ノ∇≦*)

フラグルはそれぞれ自分の歌を見つけて明日の朝メドレーをすることに。メドレーのリーダーは勿論レッドです。


そうそう、カンタスたち音楽士は5人。みんな名前があるんですよ~

(彼らはまた出てくるし、フラグルロック以外のマペットの作品にもエキストラでいたりします♪ フラグルとはちょっと様相が違ってるんだよね)


次はフラグルたちが自分の歌探しに出かけた後のカンタス一行のやりとり

 マレー “ Hey,boss,you sure know how to pick your medley leaders. ”
 カンタス“ I don’t pick them.They pick themselves. ”
 マレー “ Yeah.But this one,we could be here for days! ”
 カンタス “ She’ll find her song,in time. ”
 マレー “ On time for tomorrow’s medley? ”
 カンタス “ She has a long way to go,though the journey is short.The medley will not start without her. ”
 立ち去るカンタス
 マレー (仲間に向かって)“ Did he anser my question? ”
  (ひとりは首を縦に、もうひとりは横に振る)
 マレー “ That’s what I thought. ”

 「ボス、メドレーリーダーの選び方を知ってるんですかい?」
 「私は選ばない。彼らが自分で選ぶのだ」
 「そうですけど、今回はここに数日いるんでしょ?」
 「彼女は自分の歌を見つけるであろう。時間内にな」
 「明日のメドレーは時間通りですか?」
 「彼女にとって先はまだまだ長いであろう。しかし旅は短い。メドレーは彼女抜きには始まらない」
 「おれの質問の答え言ってた? (うん&いいえ) そうだと思った 」

 in time…「時間内に」 on time…「定刻に」「時間通りに」
 has a long way to go…「やるべきことがたくさんある」「まだまだ先は長い」ってな意味

 カンタスの言うthe journeyが何を指すのか謎ですね。


だば、 『The Minstrels』 残りのリスニングを
その前に日本語でストーリー紹介です。